個展をやります。
田島享央己 彫刻展
平成25年11月19日(火曜日)~24日(日曜日)open=11時~19時
最終日は17時まで(会期中無休・鑑賞無料)
東京は阿佐ヶ谷。
JR阿佐ヶ谷駅の北口より徒歩2分。ギャラリーオッポという画廊です。
ポスターです。↓

このコピーは僕が考えたのですが、妻は気に入らないようです。
「なにを言ってるんだい、偉そうに。マッチ棒のカスの様な顔をして。」
なんか言われたので黙っちゃいられません。
僕は分かって欲しくて説明しました。
「動物の彫刻が多いので、それに掛けたよ。
それから僕の育ちの悪さにも掛っているという
一見、へりくだっているようにも思える裏側で、
実は自信たっぷりというお茶目な馬鹿さ加減がチラッと垣間見える
絶妙なロック魂と卑下っぷりが秀逸だと思うんだよ。」
「馬鹿がこんがらがっちゃったよ。」
との一言を押し頂き一件落着です。
個展についてのアレコレは、ちょっと置いといて。
色々な事をしましたので、ご紹介します。

前回のブログで告知したワークショップの様子です。↓
シドロモドロ木彫ワークショップ(その1)
2回目の様子↓
シドロモドロ木彫ワークショップ(その2)
ワークショップは大盛況でした。

またいつか開催するのでよろしくお願いいたします。
こんな展覧会にも出品しておりました↓
The Art Of Puppets 2013
僕が出品したのはコレ↓
聖ジョセフちゃんと邪鬼のジャッキー
よかったらご覧下さい↓(記事の最後の方が制作工程です)
聖ジョセフちゃんの制作工程
それから、
こんな作品を展覧会に出品していました。

木彫の胸像です。
東京は六本木の国立薪美術館で開催された「新制作展」に出品しました。
この作品は個展にも陳列します。
夏に高村光太郎展に行きました。

光太郎の木彫小品がどっさり出品されていて
とても感動しました。
僕はすぐ影響を受けるたちなので
光太郎的なモノをこしらえてみたくなりました。

モモを彫ってみました。
習作です。
モモ一つとってみても、なかなか自然はその形を捉えさせてはくれません。

…なんて。気障な言葉が出ちゃうくらい難しいものです。
光太郎の木彫のセミにいたく感激した僕は
アトリエに帰って当然セミも彫るワケです。
セミを捕まえて来て、そのまま作っても仕方がありませんから
僕は脱皮しているセミを作りました。

セミが出てきた瞬間の様子を、そのまま拵えても仕方がありませんから
なんか妙なモノが出てきた感じにします。
セミを狙っているスズメも彫ります。

共箱に仰々しく題名を書き、落款を押しました。
蓋の裏に「彫刻家 田島享央己作」と情緒たっぷりに署名しています。

会心の作です。
僕はきゃっきゃきゃっきゃしながら妻に脱皮ちゃんを見せます。
「どうだ!バカヤロ。」
と、言いながら出したいのは山々なれど
ここはグッとこらえます。
「光太郎のセミより面白いでしょ。光太郎には可笑し味が足りないんだよ。」
と、言いながら出します。
しばらく見ていた妻は
こう言いました。
「…お前さん、いくつになったの?」
続けて、
「あんたね。そりゃぁこういうことだよ。
ドブが四万十川に文句言っているようなもんだよ…。」
このあとしばらく小言が続きましたが、覚えていません。
小言が頭の上を通り過ぎるのを待つためにずっと下を向いていました。
覚えていませんので、この話は終わりにします。
そんなこんなで、ずいぶんいろんなモノを彫りました。
木のおもちゃ。


犬のお医者さん。


これは発作的に出来ちゃったモノです。

ちょっと大きすぎると思ったので、先を切り落としたのです。

切り落としたモノがアトリエの床に転がり、
くるくると回って、ピタッと座ったように見えたのです。

そうなると、もう捨てられません。


顔を描いて、大事にしてやります。

某SNSでこの子の出生を隠し、名前を募集したのですが、
どっさり名前が集まってしまい、言うに言えなくなってしまいました。

しかし出生はどうあれ、可愛いので勘弁してくださいまし。

本体の方は、アトリエ裏口の門番をしています。

泥棒さんもビックリして駆け出すはずです。

設置した僕自身、ふと見るたびにギクリとして駆け出しそうになります。
クリオネちゃん。

コチラ↓
クリオネちゃん制作工程





アジフライちゃんとソーセージも作りました。



プルメリアちゃん。




お雛様ちゃん。

起業される方が会社の判子を注文してくれたので、石を彫りました。

この人魚ちゃんも判子です。台座の裏が印になってます。木で彫りました。

「サンダリスタ」という会社なので、オマケにサンダルちゃんを彫りました。



ウシのストラップ。




うさぎエビとテニス犬。





現在、個展に出品する作品をバカみたいに拵えています。
一部ご紹介。
磔刑ちゃん。

かわいい鳥の玩具を作ろうとボンヤリ頑張ったらキモ怖いのが出来てしまいました。

防災頭巾をかぶり
「真如海上人さまの真似!」というギャグを
ご学友にご披露遊ばせた御幼少の折の僕がモデルの「即身仏ちゃん」を彫りました。

頬張りすぎのリス。

シャーする猫。

真蛸の干物ちゃんと往年の真蛸干物ちゃん。

マンドリル。

ピョーンする猫。

ブルテリア。

ゾウアザラシ。

飽きちゃったから、いかにも抽象彫刻風な抽象彫刻を作って息抜き。

そして、シャケの切り身を彫って遊びました。

風神くんと雷神くん。

イカとドードー。

猫と金魚。

そんなこんなで、完成作品を一部ご紹介。
全て個展に出品します。
磔刑くん。

即身仏ちゃん。

薄気味悪い鳥。



ピョーンする猫。



ケンタウルスと逆ケンタウルス。



すずめ。

マンドリル。

ブルテリア。

真蛸の干物ちゃん。 壁にかけて飾ってください。

オオハシ。ドードー。

風神くんと雷神くん。


シャーする猫。往年の真蛸の干物ちゃん。

カツラをかぶせてみました。

ラッパと犬。

猫。



玉虫くん。

イカとゾウアザラシ。


カツラをかぶせてみました。

のびする猫。


フーする猫。



金魚立像。


猫と金魚。


お雛様ちゃん。



蛇使いの横わけ猫と仔犬のオルゴール。




動画はコチラ↓
個展開催まで
まだまだ出品作をドシドシ増やしていくので
ぜひ足を運んでくださいませ。
こんな風に木彫作品の乱れ打ちをしていながら、
こんな仕事もしていました。
かの有名な高須クリニックの院長、
高須克弥先生の胸像を。との依頼があり作りました。
「イェス!高須クリニック!」
のセリフでお馴染みの高須克弥先生です。
僕はアトリエで毎日木を小さくしているだけの職人ですから
もちろん面識などはありません。
ですから写真を送ってもらい、それを見ながら粘土で作ります。
漫画の「北斗の拳」の様な筋骨隆々で。
顔は本人。
色はガンメタリック調。
とのご注文。
まず、油土で小さいモノを作って練習です。
ああだこうだ考えながらペタペタします。

その次に完成作品と同じ大きさで
発泡スチロールを包丁で彫って練習です。
またまた、ああだこうだ考えながら彫ります。

そして、ようやく本番。
ペタペタ粘土をいじくって完成です。



ムキムキなので凄い迫力です。
等身大より大きい感じがします。
この粘土原型を石膏で型を取ります。

そして出来た型にポリエステル樹脂を貼りこんで、
着色して完成です。




ご本人もたいそうお気に召されたようでホッとしました。
向かって右手がご子息であり医師でもある依頼主の高須久弥先生。

高須クリニックの大阪院の移転リニューアルにともない、
新しい大阪院に設置されたそうです↓




せっかくなので、お渡しする前に
ちくわ一門とコッソリ記念撮影。

みんな嬉しそうです。



いつかお会い出来たら
「イェス!シドロモドロ工作所!」
と、言ってもらって動画にしようと思います。
と、言うようなワケで。
個展の案内ハガキも出来ましたので貼り付けておきます↓


場所はコチラ↓
ギャラリーオッポ去年の同じ時期にやりました。同じ場所です。
去年の個展の様子会場では作品のそばに、このようなプライスカードがあります。

作品と同じクスノキを使い、電熱ペンで焼き焦がして字を書いています。
美術展のプライスカードとしては、アホみたいな大きさです。
「1日あたり ○○○ 円」
というのは、作品の値段を 『365日』 で割ったものです。
高価な彫刻作品ですが、こう考えると大したことはありません。
しかも彫刻は1年間で壊れることはありません。飛鳥時代の木彫も平気で残っています。
そうすると「1日当たり ○○○ 円」というのは
年々、タダみたいな数字になるのです。
個展会場に入ると、なんだか物欲しそうな顔をした薄汚いヤツが
隅の方でのそのそして居りますが
気にしないで下さい。
決して噛みついたりはしません。
作品を購入すると、千切れるんじゃないかと思うくらい尻尾を振って
ついてこようとしますが、それは振りほどいて構いません。
もし。もしも、それでも、お気に障るようでしたら、煮干しの二、三匹でも投げてやってください。
そうしたら三日位はもちますから。
先日のことです。
「あんたの彫刻はナチュラル非売品やないか。」
と、妻に言われました。
個展の出品作品の選定をしていて
「これは非売品にして出品しよう。」
と僕が言ってのことです。
非売品?なぁーにを偉そうに。ハナっから売れないクセに何を言いやがる。このカッパ節は!
と言いたいのでしょう。
瞬時に僕は、こう判断しました。
もう黙ってはいられません。
僕は間髪入れず
「ナチュラル非売品とはなかなか乙な表現をしやがるじゃァねェか!」
と、
苦情を言いたいのは山々なれど、
こんな威勢の良い啖呵など切れません。
グッとこらえて呑み込みます。
彫刻家一人助けると、猫千匹助けるのと同じ功徳がある
と、言ったのは
あれはたしか、ナポレオンでしたか…。
まぁ、ナポレオンだかワシントンだか知りませんが…。
皆様、会場でお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします!

今日も来てくれてありがとうございました。
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- 2013/10/23(水) 08:40:00|
- 彫刻作品
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| コメント:2
ミサさん、コメントありがとうございます。
> ブログのプロフ写真変えましたね(笑)
気持ち悪いですけどまぁイイかと思って(笑)
> 個展楽しみにしてま~す^^♪
遠いところ恐縮です。ギリギリまで制作して作品増やしていきます。数でごまかす戦法です。
- 2013/10/24(木) 08:16:29 |
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- シド工 (しどこう) #-
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