「まぁ、何でも良いから作って。」
と、おまかせ注文をして頂くことがチョイチョイあります。
職人冥利につきる言葉なので、ホントに嬉しいものです。
こういう注文をする方は、ドキドキしないのでしょうか?
『ちくわ』を渡されても文句は、言えないのですから。
でも、僕は『ちくわ』を渡すようなアコギな真似はいたしませんのでご安心ください。
一万円位からやりますので、シャレのわかる酔狂者の皆さん、よろしくお願いいたします。
昔から、彫刻家一人助けると、猫千匹助けるのと同じ功徳があるといいますから。
まぁ、
そんなこんなで今回「おまかせ」を頂いたので、
まずはデッサンです。

このような、綿密なデッサンをします。
まるでデューラーです。
そして、
このデッサンを元に彫っていきます。
奥に小さく写ってるのが、だいたい出来てしまっている状態です。
荒彫りは夢中になってしまうので写真撮るのを忘れました。
手前は『東大くん』。
甥が合格したのでプレゼント用。

こんな感じに彫ってから、

表情をつけます。
目は後で石を埋め込むので、穴だけあけます。

色付けして、

目を入れて、完成。

ちなみに、『東大くん』も完成。

僕が、御幼少の折り
地元では、『けん玉たっくん』の異名をとり、恐れられていました。
それほど名人だったのです。
母親に、
「けん玉家になりたい。」と言って
「そんな職業無いよ!」と言われ愕然としたのも、この頃です。









大きさは、これくらい。
普通のけん玉と同じです。



この『けん玉いもむし』が、完成した時、
自分でも大変気に入って、とても嬉しかったです。
妻に見せたら、きゃーきゃー言ってくれるだろうと、
僕は、期待に胸を膨らませながら、お家に駆け出しました。
見せると「気持ち悪い。」と言われました。
ショックでした。
つづけて、
「でかすぎ。」とも言われました。
しょんぼりしていると、さすがに気を使ったのでしょう。
もう一度、
「気持ち悪い。」と言われました。
『ちくわ』は、あんなに絶賛してくれ、絶作にしろとまで言ってくれたのに。
実を言うと、ちくわ以後、作るもの作るもの妻に酷評されます。
『ちくわ』の壁は、なかなか越えられません。僕は『ちくわの呪縛』に取りつかれてしまったようです。
僕の年表には、『ちくわ前』『ちくわ後』と、書かなくてはいけないのでしょうか。
精進しなければいけません。

隣りに寝かすと、意外に相性はいいようです。

なんだか、楽しそうになってきました。

一緒に記念撮影。

最後に、『けん玉たっくん』の妙技をご覧あれ。
今日も来てくれてありがとうございます。左手は無かった事にしてください。
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- 2011/04/07(木) 07:34:49|
- 木のおもちゃ/オリジナル工芸品
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| コメント:4
コメントありがとうございます!
『けん玉たっくん』もブランクありますから(笑)
あのコロッケはホント美味そうですねぇ~。
マスターの風貌がこれぞ料理人、ザ・シェフですね!!
- 2011/04/07(木) 21:07:05 |
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ゆらら様
コメントありがとうございます!
> ひもが無いのでどうするんだろうと思ってましたが
>
> 奥義があったんですね。
はい。そうです。けん玉たっくんですから。(笑)
> ちくわもいけそうですね。
ちくわけん玉も作ったら世界初でしょうね。それはそうと、
ちくわ業界からいまだにスポンサーのオファーが来ません。(笑)
- 2011/08/28(日) 06:25:11 |
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