仙台四郎さんの、
彫刻を作ろうと思ったのは、ふらリと入った古道具屋さんで仙台さんの置き物を見たからです。
ちなみに、こ汚い道具屋さんや、さびれた古本屋などは大好きで、見つけたら必ずのぞきに行きます。
だいたい、そこの親父さんは一寸変わった方が多くて、面白いのです。
で、店の片隅にホコリをたっぷり浴びて汚くなった仙台さんが、満面の笑みを浮かべていました。
目が合ってしまったのです。
ここで、普通はそれを買って家に帰るのですが、
「俺が作ったら、もっと良いわ!」
…となぜか、鼻息荒くアトリエに向かうのでした。

実在の人物で、今は商売繁盛の神様だそうです。

余談ですが、汚い店(老舗)好きは学生の頃からで、こんな目にも遭っております。
浪人生の時、京都の染物屋(汚い老舗)にふらリと入りました。
そこに、頑固一徹,The職人とでも言いましょうか、初老の男性が鎮座しておりました。
当時の僕は、肩まで伸ばしたボサボサ頭、浪人生特有の思いつめた表情。
汚いベルボトムジーンズ。これまた汚いぱんぱんに詰まったリュックサック。
こんな僕を見て染物屋の親父さん、開口一番。
「こっちに来て、座れ。」
それから、延々お説教でした。
弟子入りと勘違いされたんですね。
甘くねぇんだぞ。とか、考えなおせ。とか、とても親身になってくださいました。
僕は、必死に笑いを我慢しました。下を向いて。
それがかえって、肩を震わせて泣いている様に見えたらしく
大盛り上がり。
「こんなやさしい親父さんを裏切っちゃいけねぇ!」と
僕は『弟子入り志願者』を演じきったのです。
送りだされた時は、本当に涙が出てきました。
あの親父さん、元気かなぁと
時々、思い出します。
今日も来てくれてありがとうございます。
スポンサーサイト
- 2010/07/12(月) 09:06:29|
- 木のおもちゃ/オリジナル工芸品
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
これから先ピアノ演奏会をみるときには、ピアニストの顔ばかり見てしまいそうです。
- 2010/07/21(水) 23:25:31 |
- URL |
- ポテ子 #-
- [ 編集 ]