三次元→二次元 ♯8 展 (普段は立体を作っている作家達の平面作品展です。)
2018年
1月22日(月曜)〜27日(土曜)
11:00〜19:00(最終日17:00) 会期中無休
銀座1丁目駅 7番出口or 京橋駅3番出口よりトホで3分トホホで5分でお馴染みの
GALERIE SOL (ギャラリーソル)
※ 6階です。1階はスペイン料理屋さん。
〒104-0061 東京都中央区銀座1-5-2 西勢ビル6F
Saisei Bldg 6F 1-5-2 Ginza Chuo-ku Tokyo Japan
TEL 03-6228-6050

DM 裏表↓

私は、15年ほど前に描いた油絵7点を出品します。
今回初お披露目。
売れないインディーズの彫刻家が放つ、むき出しの熊谷守一感は清々しい位です。
「バカだなぁ。」
と、御笑覧くだされば幸いです。
出品作
↓↓↓
靴

結婚したての頃、大事にしていた15,000円の靴を洗って
ボロアパートの玄関先に干していたら盗まれた。
悲しくて何日もかけて油絵にした。その時間働けと妻に言われた。
ストーブ

結婚したてでボロアパートに住んでいた頃、
見かねて義母がルクルーゼという高級鍋を買ってくれた。
嬉しくてストーブの上で本格カレーを何時間もかけて作り、何時間もかけてこの油絵を描いた。
妻にその時間働けと言われた。
犬

結婚したての頃、公園のベンチでボンヤリしていたら痩せた野良犬が近寄ってきた。
しばらく私と見つめあった後、ゆっくり去っていった。
数種類の絵具しかなかったけれど、何日もかけて油絵にした。
その時間働けと妻に言われた。
茶碗

結婚したてのボロアパートに住んでいた頃、妻が茶碗を卓の端に置く癖があるのをちょっと注意した。
そうしたら5倍くらい悪口を言われて悲しくなった。
お金さえあればなぁと思いながら何日もかけて油絵にした。
頼むからその時間働けと妻に言われた。
皿

緑の皿。深いヒビが入っていてユラユラする。
結婚したての頃、妻が買ってくれたものだからそれでも使った。
捨てる前、最後にのせた料理はオムライス。妻は昨日のカレー。
絶対憶えておこうと何日もかけて油絵にした。
その時間働いて皿買えと言われた。
猫

結婚したての頃よく一緒に散歩した。
通りがかった空き地の杭と杭の間を真っ直ぐ歩いて来る野良猫を見た。
行儀良く道交法を遵守しているみたいで2人で笑った。
ずっと覚えておこうと思い、帰って油絵にした。
そんなことはいいから働けと言われた。
冬の台所

結婚したての頃、お湯が出なかったので冬の洗い物は辛かった。
寒い台所の事は一生忘れない、いつかお湯が出る家に住みたいと何日もかけて描いた。
その時間働いて引っ越せと妻に言われた。
以上、7点の油絵です。
仕事もないし、カネもないし、ボンヤリするのも嫌だし、
本読んでドラクエやって油絵を描いていた、後ろめたい気持ちしかなかった時期の作品群。
妻が仕事から帰ってくると、急いでドラクエをやっていた痕跡を消した。
妻は、ジロリと私を睨みながら、熱を帯びたゲーム機をさわって
「やっていたな?」
「やってないよ。」
と、小学生のように言っていました。
もの凄い強心臓です。
これらの油絵は非売品です。
「こんなもの誰が買うんだこのクサれ外道の三流芸人めが!」
と、思っている方ばかりなのに
「非売品です」
などと、自意識が邪魔をして言えませんが
頑張って言いました。
この展示で
二点だけ、木彫を販売します。
「はい、ボーナス。」でお馴染みの
棒ナスです。
(樟 彩色 一木造り 裏にサイン有 2017)

裏に金具を仕込んでますので、壁掛け方式の作品です。
御自宅の壁にボーナスが掛かっているなんて素敵ですよ。
エイの干物ちゃん

これも壁掛け方式です。

魔除けに最適。

ナスとの相性もバッチリ。

価格はギャラリーにお問い合わせください。
会期がはじまってからの、早い者勝ち。
今回、不出品ですが
当時の感じが分かるかと思いまして他の作品も御紹介します。
全て結婚したての頃の作品です。
↓↓↓
肖像画

結婚したての頃、何日もかけてこの油絵を描いて
「お金持ちになって洋館に住んだら暖炉の上にこの馬鹿肖像画を飾ろう。物凄い装飾の額に入れてさ。」
と、妻に言った。
張り倒されたかったんだけど
「そうだね」 と、一言くれた。
鳩

結婚したての頃、カネが無いので、よく2人で散歩した。
太った鳩がいたので「太った鳩。」と言ったら、誰が太った鳩やとキレてきた。
すごくびっくりした。
帰って太った鳩の油絵を描いた。
妻はバツの悪そうな顔をしていた。
テーブルとイス

結婚したての頃、お洒落なテラスで寛ぐ用のテーブルとイスをごみ捨て場から拾ってきた。
このボロアパートの1畳もないベランダに置くのか馬鹿戻してこいと妻に言われた。
かわりに絵を書いた。働けと言われた。
妻

結婚したての頃作った妻の肖像。
彼女はこの花柄パジャマを着て、休日はノソノソしていた。
私が一日家をあける時があって
いってらっしゃいの時と、お帰りなさいと言われた時、
一切変わらぬこの姿を見て、デジャヴだと思った。
オムライス

結婚したての頃、浅草のヨシカミに入った。
ちょっと贅沢な値段設定。
周りはビフテキにサラダやスープをつけてテーブルも華やかな中、1番安いカツサンドを2人で食べた。
帰って注文したかったオムライスのセットを何日もかけて作った。
その時間働けと言われた。
極めて個人的 かつ低レベルな作品を
恥部をさらけ出しながら掲げている様な破廉恥な展示ですので、
「働けシリーズ」の公開はこれで最初で最後です。
お見逃しなく。
「電車賃使ってまで来るんじゃなかった。」
と、後悔はさせません。
たぶんしないと思う。
しないんじゃないかな。
ま、ちょと覚悟はしておけ。
私は在廊しませんが、銀座を散歩がてら見に行ってくださいまし。
よろしくお願いいたします。
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- 2017/12/22(金) 14:03:30|
- 展覧会
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