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シド工日記 (しどこうにっき)

仏師の流れをくむ彫刻一家にたまたま生まれ、私自身は5代目の彫刻家です。田島享央己(たじま たかおき)と申します。美術界の「フチ」にかろうじて手をかけている者ですので、どうかご存知のない方はこれを機会に覚えていただけると嬉しいです。

新制作受賞作家展に出品します

第80回 新制作展で、新作家賞を受賞したので  

 【受賞作家展】 なるものにお呼ばれしました。

受賞作品はコチラ↓
         Forgetful




新作の『猫』を1点出品します。








↓↓↓




















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家の猫が恐らく、もうすぐ寿命だ。

オスで名前を志ん生とつけた。

随分長いこと妻と私をなぐさめてくれた。















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私に子供が生まれてからは、急に彼がネコ科の小型哺乳類になったようで、まごついた。






















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深夜、私の布団の中に入って来てゴロゴロいう。

これが唯一のスキンシップになってしまった。























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最近はただただ寝ている。

少し頭を撫でると私に一瞥を投げ、また眠る。


























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若い頃のふてぶてしい顔と肢体を思い出しながら一生懸命彫った。































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大きさはH45×W20×D30㎝




























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材質は 樟

























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内刳りして、サインしてあります。


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新制作展 受賞作家展

2月6日(月)~2月17日(金)

11時~18時30分 (最終日は16時終了) 

2月11日(土)、12日(日)は休廊

オープニングパーティー 2月6日(月)17時~18時








場所は、日本彫刻界の直球ど真ん中を行くシリアス有名画廊でお馴染みのギャラリーせいほうです。





せいほうmap











私の作品は撮影OKです。  お手は触れないでください

そのかわり、SNS等にどんどんアップして宣伝してくださいまし。































制作工程です。


まず、粘土で小さいのを作ります。

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等身大の大きさで、発泡スチロールで作ってみます。

包丁で彫っていきます。

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木にうつります。

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070 (4)



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そして完成。






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会場で実物を見てウッカリ 「欲しい。」 

と、思ってしまった方は


まず、ロッキー3 でお馴染みの 『Eye Of The Tiger』 を

イヤホンで聴いてください。(あらかじめ携帯にダウンロードしておく事)








そして、勢いよくギャラリーを飛び出し、近くの銀座天國へ入り

菊正宗を冷やで3合一気飲み。天丼もそこそこに

厨房に押し入って、吊るしてある肉をぶん殴ってください。

会計を済ませ(お金は投げてください)、銀座天國のドアを蹴破り、一目散にもと居たギャラリーへ走っていきます。




ギャラリーのドアを勢いよく蹴破り、

スタッフの方に 「田島享央己の猫ください。いくらですか。」

と言ってください。


この時、後ろに大勢の人を引き連れていますが気にしないでください。

(拳銃をかまえ肩で息した警察官が何人かいるはずです。)

































会場に来られない方は、

会期が始まったら普通にギャラリーにお問い合わせください。





















オープニングパーティーは私も出席する予定ですが、

なにぶん幼な子を抱えていますので、

熱など出たら欠席します。すみません。
















『銀座の一流画廊で知人も居ないのにオープニングパーティーに出席して談笑』

と、いうのは物凄いハードルが高いと思います。


彫刻に興味があって、わざわざ見に来るという奇特で豊かな感性をお持ちの方は

特に自意識が邪魔をして絶対に来ないはずです。





かく言う私もパーティーは苦手です。


本当は早く帰ってロッキーのDVDを見て泣き、

明朝、近くの神社の階段を駆け上がり両腕を天高く突き立てたいのです。







オープニングパーティー なんて大した事ありません。

ドレスコードもありません。

みんな野良着の様な格好です。
































どう見ても、どう考えても関係ないでしょうという、『紙袋を持ったおじさん』が

オードブルをパクパク食べている光景が当たり前です。

そこに居る人達全員が

「あぁ、関係ないおじさんがパクパク食べているなぁ…。」

と思っていますが、誰1人咎める者なぞおりません。


そう言う、あったかい空間です。



皆さんも絶対に咎められないので是非出席して

受賞作家と交流してみてください。






























私にも当番日なるものがあり、会場に1日中詰めている日があります。

(日にちはSNS等で告知します)






私のような

『歌えない、踊れない、可愛くない、汚い、需要がない』

の5拍子揃ったおじさんに会ってもしょうがないでしょうが、

ご都合よろしければ来てください。


私も学生時代、ピンポンとホットヨガと切手集めと銀杏拾いをやっていましたから

精神肉体共に強靭ですが、お客様が少ないと流石に堪えますし、シャケの量も増えます。

静かな会場で1人、腐ったハマグリの様にパカッと口を開けて居りますと

「俺の様なモノなんかお袋から産まれてこないで木の又からでも産まれてくれば良かったんだ」

と、深く思い悩み、ツーっと落涙。そのあと爆笑。

こういうおじさんが会場の角で

膝をペロペロ舐めながら

「しょっぱいなぁ。」

と独り言を言いながらお待ちしているので

お気軽に話し掛けてくださいね。





































ある万引き主婦がこんな良い事を言っていました。


「彫刻家一人助けると、猫千匹助けるのと同じ功徳がある」


皆様、会場でお待ちしております。

どうぞよろしくお願いいたします。

























































ギャラリーへ作品を搬入し終え、

さあ帰ろうと思ったその時、













妻から電話がありました。




















「帰りにネギとめんつゆを買ってこい。」





























































銀座の画廊から芸術家然とした顔で出て行き

地元の西友へ。












家に着き、買ってきためんつゆを見せると



































「三倍濃縮のヤツって言っただろ!馬鹿!

ストレートタイプは割高なんだよ。まったく新作家賞だか何だか知らねェが、

めんつゆ1つまともに買って来れないポンコツに食わせる晩飯は無いよ!」


































私は間違って買ってきた、ストレートタイプのめんつゆを

新鋭作家然とした顔で黙って見つめます。











































何故だかわかりませんが、ボヤけてハッキリ見えません。




























ご高覧くだされば幸いです。








そして、気に入ったら是非買ってください。

家にはお腹をすかした幼子と、お腹いっぱいの妻がいるんです。

そして妹は手術なんです。

あごのラインが気にくわないそうです。







よろしくお願いいたします。





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  1. 2017/01/15(日) 14:23:01|
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