12月17日(土曜日)から12月25日(日曜日)まで
東京の世田谷区、三軒茶屋にほど近い、上馬での展示に参加いたします。

平八ギャラリーの営業時間は、12時から19時です。
21日(水曜日)は休廊ですのでご注意ください。
青野正さん、淺井健作さん、
岩野亮介さん、
鈴木厚さん、という、そうそうたるメンバーの中にヒョッコリ僕が入って居るのに違和感がありますが、それは気にしないでください。
この、『彫刻家がつくった道具展』に出品するため
急いで木彫マリオネットを制作しているところです。
前回の制作工程は、ここまででした。↓

これを、グッとつめていきます。

触覚を丸くして、シワを彫り込み、全体の様子を見るために
眼球に瞳を描き込みました。

唇と頬に赤みを入れ、身体と合わせてみます。

よく見ると、裸ではなく着衣であることが分かると思います。
白の股引を着ているのです。
ピッチピチですから、おちんちんの形が薄っすら分かってしまうという設定なのです。

そんでもって、ほろ酔い状態であるというのを表現するため、
頬を赤らめています。

僕の彫刻で、『いもむし君』というキャラクターがあるのですが、
それの、化身。いもむし君の神様という設定なのです。

白の股引姿でビールをのんで、いい調子になっているオフの日の神様ということです。

顔を彫って出た木屑です。
彫刻刀のワンストロークに一個の木屑が出ますから、何回も何回も動かしているわけです。
「わっ。こんなに削ったかー。」と自分では感心するのですが、

妻は、「ただ木を小さくしているだけ。」とよく言います。
足と手を、どんどん作り込んでいきます。




薄っすらと消え行くような、おちんちんにしなければいけません。この作品で一番苦心したところです。
レオナルド・ダ・ヴィンチのスフマート技法を参考にしました。

顔もさらに、彫っていきます。

なかなか良い顔になりました。
じっと見つめて、彫り足らない所を考えます。

「あっ。」

「ちょっと!見ないで!」

「あっ!」

「ちょっと!見ないでって言ってるでしょ!」

しかし、考えてみると
僕の作品の中には、ちょいちょい『神様』というモチーフが出てきます。
僕は、神に誓って無神論者なんですが、不思議なものです。

手足の作り込みも、ひと段落したので
仮組みして、初めて立たせてみました。
マリオネットを作っていて、一番ワクワクする瞬間です。

間抜けだけど、威厳がある感じになったでしょうか。

ピッチピチの股引姿だけど、神様としての品格は失っていないと思います。

ほんのり酔っ払っていますから、目元に油断があります。

ですが、神様としての厳しさは忘れていません。

ほろ酔いですから、気さくな面もチラリと垣間見せる神様です。

見る角度によって、色々な表情に見えるように作りました。

さらにさらに、細部を彫ってクオリティーを上げていきます。

少しづつ、少しづつ変わっていきます。


だいたい、こんな感じで決まったかなぁと思います。

今回のマリオネットは、展覧会に間に合わせるために
猛スピードで駆け抜けました。
もの凄い集中すると出来るものなんだなぁ~と思いました。
いつもの、能スピードで駆け抜ける仕事も良いですが、
完全に入り込んで制作するのも、たまには悪くないです。
あとは、着色をして完成ですが
それはまた次回に。
この神様を、『彫刻家がつくった道具展』でお披露目します。

初日の12月17日(土曜日)と18日(日曜日)は僕も在廊する予定です。
この日に来て頂いたら、僕が神様を動かして御覧にいれますので
どうか、宜しくお願い致します。
神様と一緒に、会場のすみでボンヤリしているのが僕ですので、お気軽に話しかけてください。

シドロモドロで対応いたしますので。
今日も来てくれてありがとうございます。
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- 2011/11/28(月) 10:46:19|
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