シド工日記 (しどこうにっき)

仏師の流れをくむ彫刻一家にたまたま生まれ、私自身は5代目の彫刻家です。田島享央己(たじま たかおき)と申します。美術界の「フチ」にかろうじて手をかけている者ですので、どうかご存知のない方はこれを機会に覚えていただけると嬉しいです。

Unnatural girl

 等身大の少女像を、クスノキを使って制作して、

奥さんに酷評されてみよう!という荒行です。






モデル無し、行き当たりばったりの出たトコ勝負。






頭部、手首、身体、の3パーツに分けて作っていって

後で、くっつけようという魂胆でやっていきます。






まず、頭部です。



制作工程1

木のかたまりに、チョコっとデッサンして、

バンドソー(帯状のノコギリが縦に高速回転する機械)とチェーンソーで

要らない部分を取っていきます。



この状態の時が一番怖いのです。

どうやって彫れば良いのかわからなくなっちゃうのです。



しばらく木の塊を前に、ボンヤリして、



「もういいや…。」




と、あきらめてから、


よちよち、ノミとハンマーで彫り出します。




これが、荒彫りの大きいノミです。↓











のみ大


しばらく彫っていると、『ハイ』になって来ます。




…で、



我にかえると、形が出て来ています。




ちょっと、様子を見るために、目とか唇を描いたりします。

制作工程2



手も同時に仕事していきます。


制作工程3




鏡があるのは、形の狂いを確認するためです。鏡に映すとおかしな所がすぐにわかるのです。

制作工程4




黒いシールを、瞳に見立てて様子を見ます。

制作工程5



少し進みました。 髪の毛をどうしようか迷ってます。

制作工程6




頭部は、これ位で、一時中断。


身体の仕事にかかります。








デッカイ木を、縦に置いて、チョロっとデッサンして、チェーンソーで彫っていきます。

制作工程7

また、モジモジしてから

ノミとハンマーでガシガシ彫っていきます。







これが、ノミとハンマー。↓


のみ大







ちょこっと進みました。

制作工程8


木に直接、デッサンしては彫り、デッサンしては彫りの繰り返しです。


制作工程9











同時進行の、頭部と手もだいぶ出来てきました。


頭部は、後ろ頭半分を切って、中をくり抜き、目もくり抜いて、


義眼を入れてみました。



制作工程10



身体の方も、仕事をつめていきます。



制作工程11


頭部と手も、もっともっと、つめていきます。


制作工程12


だんだんと、使う道具も細かいモノになっていきます。




このような、彫刻刀をつかいます。↓
















のみ小




制作工程13

丹念に、丹念に

形を追いかけていきます。


制作工程14







ちょうど、この頃


『馬と少年』という作品も同時に制作していました。









制作工程15



ならんで、記念撮影。



制作工程16


そして、

いよいよ、首と胴体、手首を

つなぎ合わせます。






別々に作ると、やっぱり、チグハグですので


修正していきます。





制作工程17


制作工程18



細かい道具を使って、根気よく攻めていきます。










これが、細かい道具です↓













のみ小














細かい彫刻刀を駆使して、ここまで来ました。




制作工程19

制作工程20



様子を見るために、お化粧してみます。

制作工程21



だいたい、出来てきたので、

台座になっている

木のかたまりを切り離します。



制作工程22



切り離して、足もよく作りこみます。


台座が無くても、キチンと自立しています。

制作工程23

まだまだ粘るんですが…。


制作工程24

この位になると、

ほとほと、飽きてきます。


制作工程25


ダメなところが、自分で分かり切ってしまい、


あきらめざるを得ないのです。




ここまで来るのに、

膨大な時間が流れています。


木の塊を前に、もじもじしていた僕と、今、仕上げをしている僕とでは勉強量が違うのです。




制作している内に、自分を追い越しているとでも言いましょうか。




それに気づいた時、がっかり暗い気持ちで「完成」とするような気がします。











奥さんに、「下手くそなマネキン」と罵倒されたは、この頃でした。














制作工程26






でもって、


ここらで、止めにして


色塗って仕上げます。





胡粉という、貝殻を焼いて砕いたものを塗ってから

油絵具で色を付けました。



















制作工程27

制作工程28



制作工程30

制作工程31



以上、完成です。


























ちょうど、この頃


『馬と少年』も完成したので



また、一緒に記念撮影。





















制作工程32


今日も来てくれてありがとうございます。





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  1. 2011/01/26(水) 19:06:16|
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