シド工日記 (しどこうにっき)

仏師の流れをくむ彫刻一家にたまたま生まれ、私自身は5代目の彫刻家です。田島享央己(たじま たかおき)と申します。美術界の「フチ」にかろうじて手をかけている者ですので、どうかご存知のない方はこれを機会に覚えていただけると嬉しいです。

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僕の、幼馴染の

友人に、茶人がおりまして、







その彼に頼まれて、茶杓(ちゃしゃく)なるモノを作ってみました。


















茶杓



すす竹、白檀、ケヤキ、などで作りました。






僕は、まったくの不作法者なので、よく分からなかったのですが



茶杓というのは平たく言うと、『茶の湯』で使うスプーンだそうです。


お茶の粉を、すくって茶碗に入れるための道具ということです。
















この、耳かきの親方みたいなモノに、ケースが付くのが本寸法なんだそうで


それも、作ってみました。

















つつ


竹を削って、平らになっているところに

『銘』と、『作者の名前』を書くのだそうです。



僕の作った、へぼ茶杓に、偉そうに『銘』が付くなんて

気恥かしいですが、付いちゃうそうです。



その彼は、書家でもある風流人なので、後日カッコよく書いてくれます。






現在、茶杓というのは、お坊さんが作ってるのが、良いみたいです。

確かに、なんだかありがたい気がしますし、様子が良い感じがします。



















ですから、僕の作った茶杓に入る『作者名』も、お坊さん風にならんかね

と頼んでみました。
























もちろん、名前は「珍念」です。


坊さんの名前で一番良いのは「珍念」です。

「珍念」と名のれるなら出家してもいいからさぁ!と懇願している途中で

友人の苦笑に気が付き、それ以上は飲み込みました。





こういうところが、僕の偉いところです。

























それから、お正月に、こんな本を読みました。




























こんなもんじゃ


山崎方代という歌人の本です。


僕は、山頭火が大好きなんですが、

この人の事を、今まで知りませんでした。





知る人ぞ知る、昭和の放浪歌人、山頭火、放哉につながる伝説の人、だそうです。






自由な口語短歌で詠まれた歌は、どれもユーモラスで美しくて、

ダメ人間っぷりが、べらぼうに魅力的で、素晴らしい芸術家だと思いました。








ちょっと紹介しますと、














    『なるように
  
      なってしまったようである
  
       穴がせまくて引き返せない』



    『わたくしの
  
      六十年の年月を撫でまわしたが
   
       何もなかった』



    『こんなところに

      釘が一本打たれいて

       いじればほとりと落ちてしもうた』




    『こんなにも

      湯呑茶碗はあたたかく

       しどろもどろに吾はおるなり』









「どうしてシドロモドロ工作所なんですか?」

と、由来を聞かれる事が多くて

困ってしまい、しどろもどろになり、



     「こうなるからです。」



と、赤面バカづらで、答えてきましたが、




     「山崎方代の短歌から取りました。」




と、言った方が頭が良さそうだと思ってもらえそうなので

今度から、そうします。

































 山崎方代の本を読んだ後、


僕も、短歌を詠みたくなってしまいました。















山頭火風の自由律で日常を綴った口語歌だったら、僕にも出来るのではないかと思ってしまった訳です。


















   以下、僕の作品です。






















       『あたまが
 
         かゆい

          風呂はいろう』










こたつで寝てたら、頭がかゆくて、風呂に入りたくなった気持ちを詠った作品です。













          『ゲームでも

            びんぼう』















お金をためていく携帯のゲームをやって、そのなかでも貧乏であるというさまを詠った作品です。
















        『あんたって
   
          一生びんぼうなんだろうね
    
           と言われました』












しみじみと面と向かって奥さんに言われた時を詠った作品です。
























なかなかのものではないでしょうか。


と自画自賛します。


















それから、



最近のアトリエ風景です。












すわる女



少し進みました。もう少し美人にしたいです。




























最後に、

奥さんが詠んだ短歌をご紹介いたします。





































        『あんたはね

          クスノキ削ってばかみたく

           小さくしているだけですからね』













せっかくの大きい木を削っちまって、小さくしてるだけじゃないか。もったいない。

と、僕に言い聞かせているさまを詠った作品だそうです。



















今日も来てくれてありがとうございます。
  1. 2011/01/14(金) 19:21:55|
  2. よもやま噺
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