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シド工日記 (しどこうにっき)

仏師の流れをくむ彫刻一家にたまたま生まれ、私自身は5代目の彫刻家です。田島享央己(たじま たかおき)と申します。美術界の「フチ」にかろうじて手をかけている者ですので、どうかご存知のない方はこれを機会に覚えていただけると嬉しいです。

ずーっと前の、




結婚したての頃の話です。






とっても欲しかった、

ちょっと高い靴を買いました。






皮で作ってある白い運動靴です。



嬉しかったので大事に大事に、はいていました。







数日後、どろどろに汚れたので、洗って玄関前に干しておきました。



(確か、どぶ板か何かを踏み外したと記憶しております)





次の日、「もう乾いたろ」と見てみると、靴が無い。




当時、流行っていた靴なので、盗まれてしまったようでした。








靴というのは、人間が身につける中で一番、情がうつるモノだと僕は思うのです。





はき古した靴は、なかなか捨てられない。







「こんなとこに連れてってくれたな。あんなとこにも連れてってくれたね。」

などと、話しかけてしまうと言うか、何というか…。

ちょっとこう、グッときてしまうのです。







それで、僕との人生(靴生)をまっとう出来なかった靴のために、絵を描きました。

























RIMG0039.jpg












おもいっきり、熊谷守一の画風を拝借いたしておりますが…

これは、ビートルズのコピーバンドをやるようなものですから、御勘弁。














僕はこれ、哀愁が漂ってて好きな絵なんです。






今日も来てくれてありがとうございます。




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  1. 2010/08/31(火) 09:21:12|
  2. よもやま噺
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