fc2ブログ

シド工日記 (しどこうにっき)

仏師の流れをくむ彫刻一家にたまたま生まれ、私自身は5代目の彫刻家です。田島享央己(たじま たかおき)と申します。美術界の「フチ」にかろうじて手をかけている者ですので、どうかご存知のない方はこれを機会に覚えていただけると嬉しいです。

ねこ

 夏のある日、風呂から上がってみると、夕食用のうなぎ一皿分がねこにやられています。

妻が 「アンタの分のうなぎがやられた!」と大騒ぎです。



しかたなく、塩辛とサラダでビールを飲みました。






美味そうにうなぎを食べているのを見ながら、僕はこう言ったのです。




「同じ皿なのに、ねこは、なぜ『僕の』だと分かったのだろうか…。」












RIMG0019しん


 楠で制作した、ちょっと昔の作品です。等身サイズです。




RIMG0040しん


 今見ると、下手くそだなぁ。と思いますが、妙な愛着はあります。














モデルのうなぎ泥棒。





しんちゃんphoto (2)


猫愛好家の間では、この寝方を『ふて寝』と言います。




  


 今日も来てくれて、ありがとうございます。



 梅雨が明けたら、うなぎを食べます。

  1. 2010/06/14(月) 21:50:21|
  2. 彫刻作品
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

シロクマ

去年の12月の事です。


 『北の動物大賞展』というコンペで、大賞をいただきました。



僕はシロクマを作りました。

サイズは柴犬ぐらいです。


柴犬のちょっと大きな奴くらい、  …ややこしいですか。




RIMGしろ1


クスノキです。

10個の木をくっつけてあります。

RIMGしろ2

RIMGしろ3


RIMGしろ4


RIMGしろ5


やっぱり嬉しかったです。

なにが嬉しかったって、周りの色んな人がいっぱい喜んでくれて、


それが1番、嬉しかったです。








今日も来てくれてありがとうございます。



  1. 2010/05/24(月) 22:14:41|
  2. 彫刻作品
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

イモムシ

シドロモドロ工作所の、

ロゴマークは『芋虫』です。

 何年か前に彫った作品でお皿の上に乗った芋虫君があります。


それが妙に気に入ってしまいまして、名刺やら、書類やら、Tシャツやらに
図案化して使用しています。




このモチーフは色々な形で作品にしましたが、コレはその一つです。

RIMG0001kabe.jpg


大きさはコレくらい

RIMG0008kabe.jpg


壁に掛けられるように金具が付いています。

RIMG0007.jpg

ですからナイフとフォークは固定してます。しかし着脱は自由にできるように。


RIMG0014.jpg

芋虫本体も着脱自由です。


壁に掛けるとこんな感じです。

RIMG0011kabe.jpg
絵画は妻の作品。オムライスの油絵が僕のお気に入りです。

ズラッと並んで箱に入った芋虫君がみえます。



寅さんフリークの僕は柴又に行って草団子をつまみにビールをのみます。
全く合わないのですが、粋がって注文します。

まずそうに草団子を頬張りビールで流し込み、サッと帰るのが作法です。
なかなかオツなものです。



『草団子ビール道』を稽古中、

草団子が芋虫に見えてきてしまい、うっかり作ってしまったモノです。





このシリーズにはキャッチコピーのようなものがありまして、





『芋虫君、早くチョウチョになって逃げろ!』


というものです。


        キュンとくるモノがあって僕は気に入っています。







                 今日も来てくれてありがとうございます。







  1. 2010/05/22(土) 16:35:28|
  2. 彫刻作品
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

タヌキとウサギ その2

前回に続き、


 ウサギとタヌキの工程です。







発色が良くなるようにと、ベースに白を塗ります。


090310_1322~01




…で、色々な事をして完成です。










RIMG0181.jpg



RIMG0166.jpg


僕は動物の後ろ頭に何か…、可笑し味のようなモノを感じます。

猫でも犬でも、後ろ頭が妙にトンマで面白いなぁーと思います。



RIMG0223.jpg

RIMG0206.jpg





この2体、アメリカに嫁ぎました。





  今日も来てくれてありがとうございます。








後姿がうまくいったなぁーと自画自賛して終わりにします。








        



  1. 2010/05/19(水) 08:27:08|
  2. 彫刻作品
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

タヌキとウサギ その1

ちょっと前に、



 タヌキとウサギを作りました。




その制作工程をご覧ください。






最初はこのような木のかたまりです。  楠です。
090213_1417~02

ジーっと眺めていると、ボヤぁ~っと見えてくるのです。中にウサギとタヌキが。
それを出してあげるのです。





…と夏目漱石が『夢十夜』の中で運慶に語らせています。

かなりロマンチックな言い回しですが、仕事中、実際にそう思える時があるものです。





090214_1132~01
眺めていると、尻尾が足りないので、別の材をたします。



ウサギとタヌキの周りに付いている余分な木をとってあげます。
090214_1530~01


キザなセリフですが、そんなふうに思える時があるのです。



090221_1730~01
だいぶ、出てきました。 キレイに取ってあげたくて色々な形の彫刻刀を駆使します。


090225_1739~01
まだまだ…。









あっ。 出た。

と思ったら止めるようにしています。



090305_1516~01


色をこれから塗って、仕上げていって…














…と、ここからが面白い!






続きはまた次回。










 今日も来てくれてありがとうございます。


  1. 2010/05/16(日) 20:38:35|
  2. 彫刻作品
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
前のページ 次のページ