等身大の少女像を、クスノキを使って制作して、
奥さんに酷評されてみよう!という荒行です。
モデル無し、行き当たりばったりの出たトコ勝負。
頭部、手首、身体、の3パーツに分けて作っていって
後で、くっつけようという魂胆でやっていきます。
まず、頭部です。

木のかたまりに、チョコっとデッサンして、
バンドソー(帯状のノコギリが縦に高速回転する機械)とチェーンソーで
要らない部分を取っていきます。
この状態の時が一番怖いのです。
どうやって彫れば良いのかわからなくなっちゃうのです。
しばらく木の塊を前に、ボンヤリして、
「もういいや…。」
と、あきらめてから、
よちよち、ノミとハンマーで彫り出します。
これが、荒彫りの大きいノミです。↓

しばらく彫っていると、『ハイ』になって来ます。
…で、
我にかえると、形が出て来ています。
ちょっと、様子を見るために、目とか唇を描いたりします。

手も同時に仕事していきます。

鏡があるのは、形の狂いを確認するためです。鏡に映すとおかしな所がすぐにわかるのです。

黒いシールを、瞳に見立てて様子を見ます。

少し進みました。 髪の毛をどうしようか迷ってます。

頭部は、これ位で、一時中断。
身体の仕事にかかります。
デッカイ木を、縦に置いて、チョロっとデッサンして、チェーンソーで彫っていきます。

また、モジモジしてから
ノミとハンマーでガシガシ彫っていきます。
これが、ノミとハンマー。↓

ちょこっと進みました。

木に直接、デッサンしては彫り、デッサンしては彫りの繰り返しです。

同時進行の、頭部と手もだいぶ出来てきました。
頭部は、後ろ頭半分を切って、中をくり抜き、目もくり抜いて、
義眼を入れてみました。

身体の方も、仕事をつめていきます。

頭部と手も、もっともっと、つめていきます。

だんだんと、使う道具も細かいモノになっていきます。
このような、彫刻刀をつかいます。↓


丹念に、丹念に
形を追いかけていきます。

ちょうど、この頃
『馬と少年』という作品も同時に制作していました。

ならんで、記念撮影。

そして、
いよいよ、首と胴体、手首を
つなぎ合わせます。
別々に作ると、やっぱり、チグハグですので
修正していきます。


細かい道具を使って、根気よく攻めていきます。
これが、細かい道具です↓

細かい彫刻刀を駆使して、ここまで来ました。


様子を見るために、お化粧してみます。

だいたい、出来てきたので、
台座になっている
木のかたまりを切り離します。

切り離して、足もよく作りこみます。
台座が無くても、キチンと自立しています。

まだまだ粘るんですが…。

この位になると、
ほとほと、飽きてきます。

ダメなところが、自分で分かり切ってしまい、
あきらめざるを得ないのです。
ここまで来るのに、
膨大な時間が流れています。
木の塊を前に、もじもじしていた僕と、今、仕上げをしている僕とでは勉強量が違うのです。
制作している内に、自分を追い越しているとでも言いましょうか。
それに気づいた時、がっかり暗い気持ちで「完成」とするような気がします。
奥さんに、「下手くそなマネキン」と罵倒されたは、この頃でした。

でもって、
ここらで、止めにして
色塗って仕上げます。
胡粉という、貝殻を焼いて砕いたものを塗ってから
油絵具で色を付けました。




以上、完成です。
ちょうど、この頃
『馬と少年』も完成したので
また、一緒に記念撮影。

今日も来てくれてありがとうございます。
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- 2011/01/26(水) 19:06:16|
- 彫刻作品
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
私はこの裸婦好きです。
自分の話をしてしまうと、こういう風にやりたくても、情緒不安定と気まぐれで、支離滅裂になってしまって作品がほとんど完成しなかった思い出があります。
がんばってね

- 2011/01/29(土) 11:21:42 |
- URL |
- あつし #F.S2sd/w
- [ 編集 ]
アラレちゃんの布がとってもかわゆくてcoolでした
私はスッパマンのファンです
- 2011/01/29(土) 12:09:32 |
- URL |
- げんよう #SEFye3cg
- [ 編集 ]
うわぁ~!!!ありがとうございます!!
あつしさんに、「好き」と言われると、
かなり嬉しいです。
罵倒されまくった作品なので、喜びもひとしおです。
「あぁ~勇気わくわぁ、ホント、がんばろ。」と思いました。
- 2011/01/29(土) 17:53:29 |
- URL |
- シド工 #-
- [ 編集 ]
アラレちゃんの『ボケ』に、きちんとツッコんでいただいて
本当に、ありがとうございます!
スルーされると、とてもはずかしい思いをいたしますので、
大変、ホッとしています。
すっぱマン良かったですよねぇ。
僕は、くり頭先生が好きでした。
- 2011/01/29(土) 18:03:10 |
- URL |
- シド工 #-
- [ 編集 ]
私は、何故か、この子が、忘れられません。すこしだしたて、少し悲しげに見えるひとみ、胸の所、のきずのような線、私に、だきしめてっていつているような、低いたいおん。勝手な妄
想を、おゆるしください。私は、素人ですので。でも、一番、何度も、見に行きました。
- 2012/05/29(火) 12:46:38 |
- URL |
- 小澤です #-
- [ 編集 ]
小澤先生、コメントありがとうございます!!
この作品はかなり時間をかけて作ったので、そう言って頂けるとめちゃくちゃ嬉しいです。
ありがとうございます!!
僕には珍しく、うんうん唸りながら悩んで作ったので、
ちょっと他のとは違う感じに仕上がったのではないでしょうか。
- 2012/05/30(水) 05:54:56 |
- URL |
- シド工 (しどこう) #-
- [ 編集 ]